サボタージュ

日曜。クーラーを設置し(ガタガタだったけど)、須貝さんと三ノ宮に
行った。目的は本と手帳の中身と安物のパンツ。それとカフェ。


手帳の中身はあっさりと見付かった。
本もあっさりと見付かった。
カフェも簡単に入れた。
安物のパンツなんてそれこそ簡単だった。


僕は比較的服を買うのが得意な方だと思うので、あっさりと決まる。
その服の用途と目的がはっきりしていれば、デザインやサイズや色なんて
ものはあっさりと分かってくるものだ。


お直しを待つ間、先に須貝さんは帰ったので、僕は1人で駅の裏側で、
大阪から来ましたという若者のバンドの音を聞きながら本を読む事に
した。久しぶりにゆっくりと本を読んでいた。


タバコを吸い、黙々と本を読んだ。
一時間程経ってからだろうか、少し暗くなったので立ち上がった。
立ち上がったまでは良かった。
今思えば立ち上がらなければ良かったとすら思う。


立ち上がった瞬間、凄く嫌な寂しさが襲ってきた。
何故かは知らない。
大体想像もつくが、認めたくはなかった。


携帯を見たら、電池が切れていた。
そういえばそうだ。時間も分からない。
見回しても時計は無い。
あんなにも勝手に進んでいくくせに、正体をあらわさないその場所の
時間にムカついたが、仕方が無いので歩いた。
安物のパンツを取りにいった。


そして、ピナコラーダとはどんな酒なのだろうと思い。
帰って調べる事にした。